FXに限らず、投資関係のテクニカル分析を多く読むと
なぜその山(トップ)や谷(ボトム)でラインを引いているのかと
疑問に思ったことはありませんか?
私はあります。
ですが、同じ人の分析したものを読むと、意外とライン引きの基準が曖昧なことがほとんどであり
一貫性を持ったライン引きをしている人は少ないです。
だからこそ経験が浅い人や色々な手法を試して失敗が続いてしまった人は
ドツボにハマるループがさらに続いてしまいます。
ですが、このブログに、この記事にたどり着いたあなたはラッキーです!
たった10分くらい読むだけでコツがわかり、あとは自分で見分ける練習を
1ヶ月もやれば簡単に身につき、習慣化します!
断言するには私自身がそうだったから。
基本的に人は他人ができることは、自分も大抵のことは出来ます。
持って生まれた能力や才能の制限はありますが、
空間認識能力や図形などの認識能力は、訓練次第でどうにでもなります。
この記事を読んで、理解し、たくさん練習して
一生の財産を身につけましょう!
1.ワイルダーの定義で判別する方法
J・W・ワイルダーが定義した経験則での山(トップ)と谷(ボトム)を判別する理論です。
彼がトレンドの継続と転換の傾向を前日の四本値から見た相場のクセをまとめたものが
「ワイルダーの定義」であり、その中で四本値をこのように定義しています。
・始値=前日の相場動向と本日の思惑を織り込んだ価格。
・高値=投資心理と相場の勢いが表現された暫定値。
明日の相場のレジスタンスになる価格。
・安値=投資心理と相場の勢いが表現された暫定値。
明日の相場のサポートになる価格。
・終値=1日の全てと翌日の思惑を織り込んだ確定値。
明日の相場に一番近い価格。
そして上昇相場と下落相場の判断を以下の通りにしています。
上昇相場
定義1
上昇局面での下値の見方(前日安値>前々日終値の場合)
「当日の終値」が前々日終値を下回らなければ上昇トレンドが続く。
下抜ければトレンド転換。
定義2
上昇局面での下値の見方(前日安値<前々日終値の場合)
「当日の終値」が前日安値を下回らなければ上昇トレンドが続く。
下抜ければトレンド転換。
下落相場
定義1
下落局面での上値の見方(前日高値>前々日終値の場合)
「当日の終値」が前日高値を上回らなければ下落トレンドが続く。
上抜ければトレンド転換。
定義2
下落局面での上値の見方(前日高値<前々日終値の場合)
「当日の終値」が前々日終値を上回らなければ下落トレンドが続く。
上抜ければトレンド転換。
この4つがワイルダーの定義になります。
ワイルダーの定義 実例
GBPUSD 4時間足のチャートでワイルダーの定義を赤枠で囲いました。
結構頻繁にトレンドが転換しているので、ここまで細かいと収益にも
少なからず影響が出てくる場合があります。
そのためエクセルやシステムトレードでワイルダーの定義でトレードすると
良い成績が出ないということが起きます。
その理由は、ワイルダーの定義はトレンド転換ではないということです。
ワイルダーの定義は、トレンドというよりも、1つの流れが終わるかどうかを判別する方法です。
(トレンドとは1つの流れの集合体である)
この辺りを混同しないようにしておく必要があります。
2.バランスラインで判別する方法
ビル・ウィリアムズ手法のBalance Line Tradesのセットアップの基本を使った判別方法です。
Pelican FXが影響を強く受けたビルウィリアムズ の手法 〜Balance Line Trades〜
ですが、ここは一工夫加えて、GMMAの長期線の束をBalance Line(バランスライン)として使います。
<Balance Line Tradesのおさらい>セットアップの基本
・チャートは右から左に読む。
・現在のバーより前の2本を見て、Balance Line Tradesに適しているかを確認する。
・aのバーの高値より、bの高値が低いとき、aの高値の1.2pips上に逆指値注文。
aのバーの安値より、bの安値が高いとき、aの安値の1.2pips下に逆指値注文。
・このときのbをbase barと呼ぶ。
・買い注文の場合は高値のみ、売り注文の場合は安値のみに注目する。
・バランスラインから離れていくときの方が、バランスラインに近づいてくるより早い
通常のBalance Line Tradesでは逆張りの時の見極め方がありますが、
Pelican FXが山(トップ)と谷(ボトム)を判別する方法では使わないようにしています。
その理由はAlligatorを使わずに、GMMAを使っているためです。
ですが、逆指値注文(エントリー)を入れるかどうかの判別は
Alligatorを使うときと同じ方法で判断しています。
先ほどのセットアップで山(トップ)と谷(ボトム)を判別すると
上図のようになります。
ですが、これは値動きの一つの流れでしょうか?トレンドでしょうか?
答えは、値動きの一連の流れです。
トレンドとは下図のような状況を示します。
緑ラインがトレンドを示し、最高値と最安値が緑ラインの山(トップ)と谷(ボトム)です。
この図に限っていえば、緑ラインの下落から上昇への動きは2回の上昇と1回の下落から成り立ち、
それが連続で起きている場面が左端と中央であります。
フラクタル現象の1つですが、最後の上昇だけはトレンド転換に繋がっているため
フラクタルは途切れています。
このようにダウントレンドが続く、もしくは上昇トレンドが続くような時は
似たような動きをすることが多いため意識しておく必要があります。
そのために、Trading Viewの[バーのパターン]機能を使えば
あらかじめフラクタルを意識できるため、チェックしておくのが良いです。
【Trading View】 [バーのパターン]の使い方、過去の動き方が将来にも現れるフラクタルという考え方
3.GMMAで判別する方法
最後に紹介するのが、ライントレードで必ず使うGMMAを使った判別方法です。
GMMAの使い方を紹介した記事にも書きましたが、復習の意味でも再度掲載します。
GMMAを使ったライントレード/ビル・ウィリアムズ手法を組み合わせたトレード方法
赤の束より青の束が完全に上抜けたら、その直前の最安値がトレンドラインを引くポイントになります。
赤の束より青の束が完全に下抜けたら、その直前の最高値がトレンドラインを引くポイントになります。
たったこれだけです。
1本でも赤の束に接していれば、条件を満たしていないことになります。
この条件を満たすように値動きの一つの流れと、トレンドの2つを比較してみましょう。
ラインがたくさん引けますが、ラインを抜けても戻されて逆方向に進むケースが
多くなります。
トレンドを意識しないと、このように引っ掛け(ダマシ)にあうことが多くなります。
ではトレンドバージョンはどうでしょうか。
ラインもスッキリしているため、意識されるところが明確になっています。
ラインを抜けても戻されるポイントもありますが
先ほどのよりかはかなり少なくなっています。
トレンドの判別方法でよく見ると、ウルフウェーブとなっています。
5点目が変則的ですが、結果的に1-4ラインの延長線上に到達後、
勢いよく下落しているので、ウルフウェーブとなります。
(実際、テクニカル分析記事内でも指摘していました)
まとめ
ここまでいかがだったでしょうか。
今回紹介した3つの方法のどれかを使うだけで、
1つの流れ、トレンドの2つの山(トップ)と谷(ボトム)を見分けることが出来ます。
個人的にワイルダーの定義は転換が多いのであまり使いませんが
残りの2つを組み合わせてよく使っています。(毎日更新している記事参考)
このように条件を統一して山(トップ)や谷(ボトム)を判断しないと
毎回同じ行動と判断が出来ないため、バックテストやトレード改善の参考になりません。
ぜひ今回紹介した方法を使って、一貫性のある山(トップ)と谷(ボトム)の判断ができるように
たくさん練習を重ねてください。
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