FXに限らず、全ての金融商品に共通する注文方法があります。
常にチャートの前にいられない場合でも事前に指定した価格で売買できる方法を
全ての証券会社、FX会社は提供しています。
今回の記事では以下について図を交えて解説します。
・基本的な注文方法(成行/指値注文/逆指値注文/IFD注文/OCO注文/IFO注文)
・MT5で新しく追加された注文方法(Buy Stop Limit/Sell Stop Limit)
トレーダーによって注文方法の頻度に違いがありますが
特に逆指値注文は損失を限定する時に必ず使わなければいけず
資金を守るためにも使い方をしっかりマスターしておきましょう。
成行注文(エントリー/決済)
成行注文とはリアルタイムで自分が売買したい任意の為替レートでポジションを持ったり、
利益を確定したり、損失を限定する方法です。
エントリー
リアルタイムの為替レートに合わせて買い注文や売り注文を出して、ポジションを持ちます。
チャートが見れるタイミングで、自分が売買したいポイントでポジションを持てるため
そのような時によく使う注文方法です。
決済
図のように買い、または売り注文でポジションを持った後
相場が自分の思うように動いてきた場合、任意の為替レートでリアルタイムで決済することを
成行決済と呼びます。
上図では利益になったパターンですが、自分の思惑とは逆に行った場合
リアルタイムで決済して損失を抑えることもできます。
成行注文は全てリアルタイムで注文する方法として覚えてください。
指値注文(エントリー/決済)
指値注文とは現在の為替レートよりも有利な為替レートで注文を入れることです。
エントリー
例えば、今の価格より低いところで買う、今の価格より高いところで売る。
これを指値注文と呼びます。
あらかじめ指定した為替レートで注文をオーダーするため、
実際の動きによって、オーダー価格まで届かなかったり、オーダー価格をさらに割り込んで
損失が増えていくことが考えられるため注意しなくてはなりません。
決済
上図の例では買い(または売り)のポジションを持っていた場合
その価格より優位な価格で決済することです。
逆指値注文(エントリー/決済)
逆指値注文とは現在の為替レートより不利な為替レートで注文を入れることです。
不利と言っても本当に不利ということではありません。
エントリー
相場が上がると考えれば一定の抑えている価格を超えた時に買い注文、
相場が下がると考えて一定の抑えている価格を抜けた時に売り注文を入れることを指します。
主にブレイクアウトを狙う時に使う注文方法ですが、
ポジションを持った後に相場状況によって思うような方向に進まずに
損失が膨らむことがあります。
決済
逆指値注文の決済は俗に言うストップ注文という損を限定する損切り注文のことです。
価格が不利な方向に行った時に指定した為替レートで決済することを指します。
相場の動きが急に強まった場合、その指定価格では約定されずに
不利な価格にずれて決済されることがあることに注意します。
IFD注文
IFD注文(イフダン注文)とは新規注文と決済注文を事前に設定し
新規注文が約定したら決済注文が発注される注文方法です。
エントリー〜利食い
上昇している動きがあるとき、上昇が止まり下落してきたタイミングで買いたい、
この買い注文が約定したときに決済の売り注文が発注されます。
または下落している動きがあるとき、下落が止まり上昇してきたタイミングで売りたい、
この売り注文が約定したときに決済の買い注文が発注されます。
エントリー〜損切り
IFD注文で利食いの注文(リミット注文と呼ぶ)を入れずに
損切りの注文(ストップ注文)だけを入れることもできます。
これにより損切りの注文をあらかじめて入れておけるため
もし相場が思うように動かなかった場合は損切りの注文が約定され、
反対に思惑通りに動けば利益を伸ばし続けることができます。
IFD注文のメリットは新規注文が約定しなければ、決済注文が入らないことです。
OCO注文
OCO注文(One Cancels the Other)とは、
レートが上がった場合と下がった場合の2つの注文を同時に出します。
どちらか一方の注文が成立したら、もう一方の注文はキャンセルされる注文方法です。
エントリー
上昇する動きがあった場合、下落すれば安いところで買いたい、
上昇が続けばさらに上昇が続くと見越して買いたいときにOCO注文を使います。
下落する動きであれば、上昇すれば高いところで売りたい
下落が続けばさらに下落が続くと見越して売りたいときに使います。
決済
決済のOCO注文も同じです。
買いポジションを保有しているとき、上昇していけば利益確定の注文、
下落して指定価格まで到達してしまうとストップ注文(損切り)になります。
売りポジションを保有しているとき、下落していけば利益確の注文、
上昇して指定価格まで到達してしまうとストップ注文(損切り)になります。
IF0注文
IFO注文とはIFD注文とOCO注文を組み合わせた注文方法です。
IFO注文では、新規注文(買いか売り)、指値注文(利益確定)、逆指値注文(損切り)を
同時に3つ発注することができます。
IFO注文(新規指値注文)
前述したものを全て一度にまとめて注文するため、図を見れば一目瞭然です。
買い注文の場合は、現在の為替レートより下で指値注文、
注文価格より上で利食いの指値注文、注文価格より下で損切りの逆指値注文になります。
売り注文の場合は、現在の為替レートより上で指値注文、
注文価格より下で利食いの指値注文、注文価格より上で損切りの逆指値注文になります。
IFO注文(新規逆指値注文)
買い注文の場合は、現在の為替レートより上で逆指値注文、
注文価格より上で利食いの指値注文、注文価格より下で損切りの逆指値注文。
売り注文の場合は、現在の為替レートより下で逆指値注文、
注文価格より下で利食いの指値注文、注文価格より上で損切りの逆指値注文。
MT5に新規追加されたBuy Stop Limit/Sell Stop Limit
・Buy Stop Limit(買いのストップリミット注文)
指定した価格を上回った場合に有効となる指値の買い注文。
高値突破後の押し目を狙う場面等で使います。
・Sell Stop Limit(売りのストップリミット注文)
指定した価格を下回った場合に有効となる指値の売り注文。
安値を割った後の戻りを狙う場面等で使います。
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