ー日本橋兜町ー
日本の金融街であり、日本経済の中心となっている地にフィリップ証券はあります。
アール・デコ調の外観は昭和10年に建てられ、今も使われています。
かつては日本橋兜町1-1の住所でしたが、区画整理の影響で住所が変わった経緯が
フィリップ証券(前身の成瀬証券株式会社時代)にあります。

1944年(昭和19年)4月に前身の成瀬証券株式会社が誕生。
2011年(平成23年)4月にPhillip Financials株式会社と合併。
Phillipグループの一員となったことでフィリップ証券株式会社が誕生しました。
フィリップ証券に社名が変わってからは、よりグローバルで最新の金融事業を展開する方針を掲げ
今年から株式のオンライン化、ブロックチェーン技術を使った金融商品の提供を予定しています。
2023年1月24日には栃木県足利市と包括連携協定締結式を行い
足利市民を対象にした金融教育プログラムを行うことを発表しました。
これらの企画をスピーディーに進め、実行に移し続けている永堀 真代表取締役社長とは
一体どのような方なのか、現職に就くまでの経緯などのお話を伺いました。
インタビュー記事① 永堀社長の今までの経歴
インタビュー記事② フィリップ証券の沿革、今後の提供サービス予定
インタビュー記事③ 永堀社長の仕事に対する価値観

1973年生まれ 埼玉県川越市出身
フィリップ証券HPより引用
1997年 東京大学理学部卒
1999年 東京大学大学院理学系研究科修了
1999年 野村證券株式会社入社。株式トレーディング業務に従事
2006年 野村證券ニューヨーク支店へ転勤、インスティネット・ニューヨーク本店へ出向
2009年 インスティネット東京支店にて株式業務を担当
2012年 野村證券にて日本株の電子取引業務責任者を担当
2014年 日本の株式代替市場(PTS)のチャイエックス・ジャパン代表取締役社長に就任
2017年 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社にて電子取引部門の責任者を務める
2021年7月より現職

本日はご多忙の中、お時間をいただきありがとうございます。

こちらこそ、このような機会をいただきありがとうございます。

永堀社長のこれまで経歴を拝見しまして、
金融のエキスパート、エリート街道を突き進んできた印象を受けました。
フィリップ証券の代表取締役社長という重責ある役職の打診を受けた時、
どのようなことを思いましたか?

フィリップ証券代表取締役社長の話をいただいたのは5年前になります。

5年前からですか!随分と前ですね。
2021年に代表取締役社長に就任するまで期間がありますが
何をされていたのでしょうか?

5年前から打診をいただいておりましたが、
縁あってモルガン・スタンレー証券に入社しました。

え?!そうなのですか?
モルガン・スタンレー証券に入社した経緯を教えてください。

はい。当時、外資系金融会社がどうやってあのような莫大な利益を
上げているか興味があったんですね。それでその方法を知るために
モンガン・スタンレーに入社しました。

そうなのですね!
実際、どのような方法だったのか興味があります。
教えていただけますでしょうか?

はい。外資系金融はチームで動きます。
利益を上げるためにチームはどうすれば良いかを考えて行動します。
もし結果が悪ければ事業をたたむのではなく、チームを解散させます。
結果を出さなければクビになる意識があるため、何がなんでも利益を上げる
意識が強いです。そういった背景があるから利益に貪欲になり、
結果として莫大な利益を生み出すのです。

日本とは違う意識と考え方ですね。
もちろん日本でもそういう意識でいる人が多いでしょうが、
外資系に比べると比ではないような気がします。
そのようなサバイバル環境を生き抜いてきた永堀社長が、
フィリップ証券の代表取締役社長のオファーを決めた最大の要因はなんだったのでしょうか?

モルガン・
一方、このビジネスをモルガン・スタンレーとして行うことは、グループの戦略上、

フィリップ証券の代表という立場をどのように考えておりますか?

フィリップグループは、アジアにおいて、しっかりとした金融サービスの実績を
有しており、これからの人口増加と発展が著しいアジアにおいて、
非常に成長余力の大きい企業と前から考えておりました。
また、アジア諸国の中で、日本という国の位置づけは
「先進的で勤勉なお手本となる国」という印象が強く、私自身は日本人として、
日本のすばらしさや将来性のある企業、また日本の投資家の方々がアジア全土で
活躍するためのお手伝いがしたいと考えており、非常に嬉しく感じるとともに、
人生をかけてしっかりと遂行していきたいと考えました。

外国、とりわけ欧米の金融企業、機関投資家などは
アジアをどのように見ているのか興味があります。

モルガン・スタンレーにいたときは、非常に興味を持っている印象がありました。
・シンガポールは政治的中立で安定しており、中国本土を含むアジア全土の資金が集まる場所です。また、技術的にも規制的にも先進的で、アジアのハブ国としての意識が高いです。
英語の国であり、気候が温暖であるため、人が集まりやすく、これからも多くの『シンガポール発』が生まれると思われます。
・ベトナム、インドは発展が目覚ましく、伝統的な金融システムが確立されていない分、電子化とともに大きく発展すると思われます。また、勤勉な国民性であるため、先進技術へのキャッチアップが早いと思われます。
・台湾は物理的にも意識的にも日本と近く、共同発展できる国と考えています。半導体等に関する技術力も高いため、これから、多くのテック企業が日本市場に上場を果たす可能性も高いと考えています。
海外の投資家(特に機関投資家)は、現在の時価総額という意味で、米国投資に傾斜している部分が強いですが、そのリスクヘッジとして『米国経済に左右されにくいアジア市場』に強い興味を持っています。
また、人口増加・若年層の割合等から、欧米と比較して、長期的に発展できる市場であると考えています。
今回は永堀代表取締役社長がフィリップ証券の代表に就くまでの経緯を伺いました。
次回はフィリップ証券とはどのような企業なのか、今後どのようなことを計画しているのかを
伺っていきます。
インタビュー記事① 永堀社長の今までの経歴
インタビュー記事② フィリップ証券の沿革、今後の提供サービス予定
インタビュー記事③ 永堀社長の仕事に対する価値
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