【エリオット波動】エリオット波動が難しい理由を時間論から考える

エリオット波動

日本人でエリオット波動を使っている人がどれだけいるか分かりませんが
かなり少数であることは確かだと思います。

その理由として、カウントが正確に取れない(修正するカウントを含め)ことが
使う人が少ない要因であり、アナリストでさえも使っている人はごく少数です。

エリオット波動を使えるようになるためにはいくつかの段階がありますが
今回はカウントの難易度を上げてくる変則的な動きの要因である「時間論」を考えていきます。

エリオット波動のセオリー通りの動きはほぼ出ないと思った方が良い

PelicanFX エリオット波動早見表

エリオット波動の基本的な動きは上図の通りですが、1つ1つの波動が鋭角に出ることはまれです。

これはあくまで基本の動きをわかりやすく説明したものですが、
あまりにもこの動きを意識しすぎてしまい、カウントを間違えて捉えてしまうことが多いです。

実際の値動き

GBPUSD/ポンドドル/IG証券/IGチャート

実際の値動き

相場は「縦:価格」「横:時間」から構成されています。

縦に動きが激しい時は価格による動き、つまり売買の急変動が要因です。
対して横の動きは時間であるため、急変動は起こさないものの変則的な動きをさせる要因です。

最初のエリオット波動の基本図ではこの時間論が入っていないので、鋭角な動きとなっているため
実際の相場でエリオット波動を使うためには時間(正確には時間経過)を意識しないといけません。

上図の青(Ⅳ)~(V)のように横に間延びして時間をかけて1波動を完成させるケースが多くあります。

時間経過が値動きをどう変化させるか

GBPUSD/ポンドドル/IG証券/IGチャート

実際の動き

値動きと時間の関係性はとても高いですが、それを細かい数値で表すことは不可能です。

相場は状況(相場環境や取引が活発になる時間帯)によって取引量の増減が異なり
都度変化していくために今日と明日では全く違う様子を見せます。

しかし基本的な考え方はあります。

  • 値動きが急騰/急落して1波動を形成した場合は縦の変化を調整するために、
    時間を長めに調整してくることが多い。1波動にかけた時間以上か同等に近い時間をかける
    (例:青(Ⅱ)-(Ⅲ)の動きに対する青(Ⅳ)の動き)
  • 逆に時間をかけても大きな変化がない場合は、その後1波動を作るまで急騰/急騰、
    もしくは値動きが強くなり、短期間で1波動を作る
    (例:青(Ⅳ)以降の緑1-2動きに対する緑3への動き)

時間をかけられると、なぜエリオット波動は見分けづらいのか

時間をかけずに値動きが出てくる時は理論通りに比較的ぱっと見でわかりやすい状態か
以前紹介した変則的なパターンのようになります。

 

しかし時間をかけて動いてくると、値動きが鈍化し、直近の最高値/最安値を抜けたポイントが
1波動を形成したものか、1波動形成中の副次波であるかの判断が難しくなります。

これは経験を積んでいても間違えることが多いため、避けるのはほぼ不可能です。
ゆえに都度カウントを修正したり、下位足を見て判断精度を上げていく必要があります。

時間をかけてくる例

時間をかけて動いてくる例としては、FXでは早朝4時以降やアジア時間が小動きとなる状況です。
たまにこれらの時間でも大きく動くことがありますが、基本的には少ないです。

そのため、下位足を丁寧に見ていかないとカウントを間違えやすくなります。
毎朝、私が一番氣をつけているポイントです。状況によっては1分足を見ていますし、
過去の10秒足なども表示されている場合は見ることがあります。

※後日サンプル例記載

時間による横への間延びを前提としてエリオット波動でカウントする

エリオット波動はただ見聞きしただけでは正しいカウントを取ることはできません。

今回のような時間による横へ間延びした動きが必ずあり、それによりカウントの見極めが
非常に困難になってくるケースがいくつも出てくるからです。

エリオット波動の理論を学ぶのは非常に賢い選択ですが、時間を無視したセオリーどおりの
典型的な基本の動きだけを意識してしまうとカウントを間違えやすくなり
先の値動きを予測しづらくしてしまいます。

今回の内容のように、時間を意識した間延びするケースが日常的に起きています。
しかし、下位足で丁寧に、慎重にカウントをしていくことを意識すれば
正しいカウントを取ることができます。

もちろんそれでも間違えてしまうこともあるでしょうが、それは割り切りましょう。
難しい動きは無視して諦め、簡単にカウントを取れるタイミングまで待つことも大事です。
この時に限ってエリオット波動は後付けとして考えましょう。

それ以外は必ずエリオット波動のカウントのように動き、その動きはリズム良く、
美しいカウントになります。(カウントした場所が要所要所で綺麗に作用する)

時間を意識したエリオット波動のカウントを取れるように、
まずは1つの通貨ペアに絞ってカウントをとる訓練をしてみてください。
それが上達への1番の近道です。


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