【完全ガイド】MACDとは?仕組み・計算式・使い方・トレード戦略をわかりやすく解説

【完全ガイド】MACDとは?仕組み・計算式・使い方・トレード戦略をわかりやすく解説 MACD

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投資を始めた人なら必ず一度は使ったことがあるインディケーターでしょう。

MACD(マックディー)は移動平均線を元にしたトレンド系のオシレーターで
トレンドを形成するときには非常に威力を発揮しますが、
反面、レンジ相場には不向きという弱点もあります。

今回はなぜそうなのかをMACDの計算式から理解し、その対策を解説していきます。

この記事でわかること

  • MACDの意味と構成要素
  • 計算式と数値の読み方
  • トレンド転換を見抜くMACDの使い方
  • 初心者でも使える設定と戦略
  • よくある誤解・注意点

1. MACDとは何か?(基本定義)

MACD(Moving Average Convergence Divergence)とは、
短期と長期の移動平均線の差を使って、
「トレンドの勢い」と「転換点」を捉えるテクニカル指標です。

日本語では「移動平均収束拡散法」と呼ばれます。
1970年代にジェラルド・アペル(Gerald Appel)によって開発されました。

この指標の目的は次の2つです。

  • トレンドの強さを数値で見る
  • 買いと売りの転換点を見つける

MACDは単なる移動平均の延長ではなく、価格変化の加速・減速を視覚的に示すインジケーターです。

MACDの構成要素

MACDライン

MACDライン

チャートは日本の金融ライセンスを持つDukascopy JapanのJForex4(以下同様)

MACDライン = 短期EMA – 長期EMA

MACDラインは短期EMA(指数平滑移動平均)と長期EMAの差です。
基本設定では短期EMA(12期間)、長期EMA(26期間)です。(上図)

基本サイン

  • ゴールデンクロス(買いシグナル)
    MACDラインがシグナルラインを下から上へ抜ける

  • デッドクロス(売りシグナル)
    MACDラインがシグナルラインを上から下へ抜ける

差が大きいほどトレンドの勢いが強くなり、実チャート(チャート上部)の価格がEMAから離れていきます。
差が小さくなるほどトレンドの勢いが弱くなり、実チャート(チャート上部)の価格がEMAに近づいていきます。

MACDラインは価格の動きより先行するという説がありますが、
実際には価格の動きより先行するインディケーターはないため誤りです。

上図を見るとわかるようにMACDラインの天井と底は実価格の動きより遅れています。
しかしMACDと同じ期間設定のEMAを比べると同じポイントが多くなります。
これはEMAの数値設定が近いことが要因です。

シグナルライン

MACDシグナルライン

シグナルライン = MACDラインの9期間の単純移動平均

MACDラインの一定期間の平均値です。
一般的に9期間が使われます。

基本サイン

MACDラインとシグナルラインのクロスがエントリータイミングとされています。

ヒストグラム

MACDヒストグラム

ヒストグラム = MACDライン – シグナルライン

MACDラインとシグナルラインの差がヒストグラムです。

MACDラインとシグナルラインがクロスするとヒストグラムは0になります。

基本サイン

MACDラインとシグナルラインの差が大きくなるとヒストグラムは大きくなります。
ヒストグラムが縮小するとトレンドの勢いが減少、拡大するとトレンドの加速を意味します。

MACD0ライン

MACD0ライン

MACDの0ラインはプライスチャートの12EMAと26EMAのクロスを表しています。

MACDラインが0ラインと同じになるということは、
つまり12EMAと26EMAがクロスしたことを意味しています。

基本サイン

MACDが 0より上 → 上昇トレンド優勢
MACDが 0より下 → 下降トレンド優勢

5. MACDの設定と最適化

MACDの設定は、短期EMA:12期間、長期EMA:26期間、シグナル:9期間が基本です。

これ以外にも設定を変更することで取引スタイルに合わせることができます。

スタイル 短期EMA 長期EMA シグナル 特徴
スキャルピング 5 15 5 反応が早いがノイズも多い
デイトレード 12 26 9 バランスが良い
スイングトレード 24 52 9 トレンド判断に向く
ディナポリ手法 8.3896 17.5185 9.0503

ディナポリトレードの設定

DEMA(二重指数移動平均線)

MACDを使ったトレード戦略3選

① クロス戦略(基本)

MACDクロス戦略

MACDラインとシグナルラインがクロスしたタイミングでトレードを行うか否かを決めます。

  • MACDラインがシグナルラインを上抜け → 買い (緑チェック)

  • MACDラインがシグナルラインを下抜け → 売り(赤チェック)
    トレンド発生時に有効な戦略です。

② 0ライン反転戦略

MACD0ライン戦略

MACDラインだけを表示

MACDの0ラインを抜けたタイミングでトレードを行うか否かを決めます。
これは実チャート(図の上部)の12EMAと26EMAがクロスしたタイミングと同じです。

  • MACDが0ラインを上抜け → 上昇トレンド入り

  • MACDが0ラインを下抜け → 下降トレンド入り

③ ダイバージェンス戦略(逆行)

MACDダイバージェンス

ダイバージェンスとは価格とオシレーターの動きが異なる状況を指します。

  • 価格が高値更新、MACDが更新しない → 弱気ダイバージェンス(反転警戒)

  • 価格が安値更新、MACDが更新しない → 強気ダイバージェンス(反発警戒)

さらに詳しいダイバージェンスとダイバージェンスに似たコンバージェンスについては
下記に詳しく書いていきます。

ダイバージェンス/コンバージェンス

ダイバージェンスパターン4つ

 

MACDダイバージェンス.コンバージェンス

ダイバージェンスが緑、コンバージェンス(逆ダイバージェンス)がオレンジです。

MACDを表示させて役に立つのは、ダイバージェンスやコンバージェンス(逆ダイバージェンス)の
時くらいになります。
こればかりはプライスチャートを見ていてもわかりづらいです。
わかりづらいですが、ダイバージェンスが起きているかを見分けることは出来ます。

ダイバージェンスが起きた時はトレンドが転換するという説がありますが、
正しくはその方向への動きが鈍くなるということです。
必ずしもトレンド転換するわけではなく、ダイバージェンスが起きたポイントを
超えていくような動きが出ると、その方向へ一方的に動きやすくなります。

MACDの注意点(遅行性、レンジ相場に弱い)

MACD注意点

 

遅行性によるエントリータイミングのズレ

MACDは指数平滑移動平均線(EMA)を使って作られているため
動きが実価格より遅れてシグナルが出てしまいます。(平均を使っているインディケーター類全て共通)

そのため、クロスシグナルはトレンドが発生したと分かった後に出ることが多くなります。

レンジ相場に弱い

MACDがトレンド相場に強いのはEMAを元に作られているためです。
しかしレンジ相場ではEMAのクロスが頻繁に起き、その位置も様々なため
ダマシが発生しやすいというデメリットがあります。

しかしそんなデメリットも解消すべき対処法があります。

それがヒストグラムを使った方法です。

MACDレンジ相場とヒストグラム

レンジ相場前の12EMAと26EMAのクロスを基準に、
そのクロスの方向と同じヒストグラムの方向が同じ時にトレードする方法です。

上図のオレンジ部分がレンジ相場です。

黒点線部分で示した
上昇していくタイミングをヒストグラムでトレード、
下落していくタイミングをヒストグラムでトレードしていきます。

 

ストップはヒストグラムのサインが確定した時の、直前の高値や安値におけば
リスクが小さくて済みます。

このようにヒストグラムの反応の速さはレンジ相場で威力を発揮しやすいため
強い動きの後の最初の天井や底が確認出来たら、
そのポイント付近でヒストグラムのサインが出るのを待つという方法は
とても理にかなっています。

8. 他インジケーターとの組み合わせ例

MACD×ストキャスティクス

MACD+ストキャスティクス

トレンド系のMACDとオシレーター系のストキャスティクスの組み合わせ。
ストキャスティクスで過熱感を補完します。

MACD×RSI

MACD+RSI

トレンド系のMACDとオシレーター系のRSIの組み合わせ。
RSIで過熱感を補完します。

よくある質問(FAQ)

Q1. MACDは株や仮想通貨でも使えるか?
→ はい。価格データに基づく指標なので、どの市場でも応用可能です。

Q2. MACDのおすすめ時間足は?
→ 日足・4時間足などの比較的大きな時間軸であれば、ノイズが少なく安定性が高まります。

Q3. MACDとストキャスティクスはどちらが良い?
→ MACDはトレンド系、ストキャスはオシレーター系に分類されます。
 組み合わせて使うことで優位性が上がります。

 逆にトレンド系で代表的な移動平均線やボリンジャーバンド、一目均衡表などと併用して使っても
 示しているものは同じであることから効率的ではありません。

まとめ

ここまでいかがでしたしょうか。

MACDがトレンドに強いのは、計算式にEMAを使っているためです。
しかしレンジ相場には弱いというデメリットがあります。

それを補うために直前の大きな動きのトレンド方向と同じ方向に
MACDのヒストグラムのサインが出るポイントでトレードする方法で
デメリットを埋めることが出来ます。

MACDの0ラインは、実チャートの12EMAと26EMAのクロスであり、
かつヒストグラムのMACDとシグナルのクロスです。

ダイバージェンスは必ずしもトレンド転換するというわけでなく、
そのトレンド方向への勢いが鈍化したということ事実だけを示します。
その後に同じトレンド方向に動いて、高値(安値)を更新した場合、
一方的にその方向へ動くことが多いことに注意が必要です。

また、MACDのインディケーターを使わなくても、
チャートの12EMAと26EMAと山(トップ)と山(トップ)、谷(ボトム)と谷(ボトム)を
比べるだけでダイバージェンスが起きているかを判断することは可能です。

MACDのサインは比較的実チャートと近いため、MACDを見すぎても問題ありませんが
他のインディケーターはそうではないため、出来るだけ実チャートを元に
トレードを考えられるようにしておきましょう。

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執筆者
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花社あきら(はなやしろ あきら)|FX歴21年の専業トレーダー兼テクニカル分析研究家。

2003年から21年以上にわたり外国為替市場に携わってきた専業トレーダー。
エリオット波動理論・ローソク足分析・チャネル&トレンドラインを軸にした、
再現性の高いトレード戦略と実践的なチャート分析を発信。

これまでに、FX会社とのタイアップ実績11社以上、
FX専門誌掲載7回/金融WEBメディア掲載・寄稿3回/投資ラジオ番組出演2回 など、多数の露出・執筆経験あり。

また、Doo Prime(日本事業開拓マネージャー兼ブランドアンバサダー)、
Errante(マーケットクリエイター兼コンテンツライター) を歴任し、
国内外のFX市場やブローカー業界の最新動向にも精通している。

2024年10月よりフリーランスに戻る。

投資メディアの執筆・監修・講座制作・FX会社とのコンテンツ提携などのご依頼を承っています。

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コメント

  1. FX戦士 より:

    解説や図解が丁寧で素晴らしいですね。

    ちゃんと巷の噂的なところも解説していて良いです。

    • アバター画像 Pelican FX より:

      FX戦士さん
      コメントありがとうございます!
      本物で価値あるものを配信することを心がけているので
      褒めていただいて、とても嬉しいです!

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