ハーモニックパターン3回目の記事はガートレーです。
その前に過去2回の記事はこちら。
ハーモニックパターンの基本4種類のうちの1つ、ガートレーパターン。
H・M・ガートレー氏が最初に発見し、その名前がつけられましたが
のちにスコット・カーニー氏によって詳しく定義つけられました。
ガートレーパターンは1つの大きな流れからトレンドが新たに形成される時に出来やすく、
結構頻繁に起きているパターンです。
バットパターンより見分けやすく、頻繁に起きているような印象を個人的に受けます。
そんなガートレーパターンをもっと詳しくみていきましょう。
ガートレーの基本構造と条件
⑴B点:X-Aからのリトレイスメント61.8%
⑵C点:A-Bからのリトレイスメント38.2~88.6%(A点を抜けないこと)
⑶D点:X-Aからのリトレイスメント78.6%
⑷D点:B-Cからのエクステンション113~161.8%(X点を超えないこと)
特徴としてX-Aから高値も安値も更新していないということです。
トレンドという観点から見ると新しい情報がなく、最初の動き(X-Aの流れ)を繰り返しやすくなります。
また、B点のリトレイスメントが61.8%というフィボナッチ比率では黄金比率のため
反転していくエネルギーが強くなります。
そのエネルギーを逆側に向けるにはそれ以上のエネルギーが必要になってくる訳で
B点を超えても上昇が続かないというイメージを持ってください。
しかし、それでも上昇を続けていく場合があり、X点を超えていくような動きならば
ハーモニックパターンのクラブという形を目指していきます。
「ガートレーを切ったクラブ(蟹)のハサミ」と覚えると簡単に覚えることが出来ます。
ガートレーパターンの実例
GBPUSD(ポンドドル)1時間足に現れた売りのガートレーパターン。
このパターンではX-Aの流れを引き継いでダウントレンドが続いています。
GBPUSD(ポンドドル)1時間足に現れた買いのガートレーパターン。
ガートレーパターンのD点の予測方法
X-Aのリトレイスメント/エクステンション、
B-Cのエクステンションの最小〜最大比率からD点を導くPRZゾーンを予測していきます。
(シャークパターンのみB-Cエクステンションのみ使う)
三角形(赤背景)のD点はB-Cエクステンション113%のD点候補。
三角形(オレンジ背景)のD点はB-Cエクステンション161.8%のD点候補。
2つの候補の中間にX-Aリトレイスメント78.6%のD候補がある。
三角形(赤背景)のD点はB-Cエクステンション113%のD点候補。
三角形(オレンジ背景)のD点はB-Cエクステンション161.8%のD点候補。
2つの候補の中間にX-Aリトレイスメント78.6%のD候補がある。
上2枚の画像の赤枠がPRZで、D点を導く比率の候補になります。
ガートレーパターンならば、X点のリトレイスメント78.6%であり、
かつB-Cエクステンション113~161.8%であること。
これらの条件を含めた上でD点の到達予想範囲を絞っていきます。
ガートレーパターンのまとめ
⑴B点:X-Aからのリトレイスメント61.8% ⑵C点:A-Bからのリトレイスメント38.2~88.6%(A点を抜けないこと) ⑶D点:X-Aからのリトレイスメント78.6% ⑷D点:B-Cからのエクステンション113~161.8%(X点を超えないこと) |
ハーモニックパターン ガートレーパターンのフィルタリング
1. X-AのリトレイスメントB点の位置を確認する。
・61.8%→ガートレーパターン?クラブパターン?
もしくは他のハーモニックパターン?
・61.8%を越える→他のハーモニックパターン?
2.A-BからのリトレイスメントC点の位置を確認する。
・A点を抜けていない→ガートレーかクラブパターンの両方が考えられる
または他のハーモニックパターン
・A点を抜ける→派生ハーモニックパターンの可能性を探る
(サイファー、ネンスター、シャーク)
〜ここまででハーモニックパターンの種類を見極める〜
3.D点の到達予想範囲PRZを推測してチャートにマーキング。
ガートレーパターンならば、X-Aリトレイスメント78.6%(X点を超えない)
かつB-Cエクステンション113~161.8%(X点を超えない)
クラブになるならX-Aエクステンション161.8%(X点を超える)
かつB-Cエクステンション261.8~361.8%(X点を超える)
実際のチャートだとD点を示すX-Aのリトレイスメントは
78.6%を超えてしまうことが比較的多いです。
そのため、X点を超えない限りは許容範囲と考えておきましょう。
ハーモニックパターン早見表 | |||
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