Pelican FXが強く影響を受けた手法2回目は
引き続きビル・ウィリアムズの手法です。
今回は、メインで見ていくことになるFractals(フラクタル)と
Alligator(アリゲーター)です。
この2つはセットで使わないと意味がなく、
値動きの山(トップ)と谷(ボトム)を見分けるためにFractals(フラクタル)を使い、
その中からどのFractals(フラクタル)を抜けると値が大きく動き出す可能性が高いのかを
分別していくフィルターとなります。
Fractals(フラクタル)は、私の3バーの原点となるもので、これを知ったからこそ
今の自分があると思っています。
その経緯があるため、しっかりと解説していきます。
Fractals(フラクタル)とは何か
Fractals(フラクタル)とは、天井と底を定義つけるために
1つの条件を付けて表したものです。
1つの条件とは、人間の手のように中指が一番長く、その両端の2本ずつは
中指より短い形状のものを1つの天井/底とすること。
これがFractals(フラクタル)の基本であり、
この天井/底を超えてくることで値が動き出してくる可能性を考えます。
可能性を考えるというのは、大きく動くときもあれば小さくしか動かないときもあり
それらを判断するために後述するAlligator(アリゲーター)でフィルターします。
Fractals(フラクタル)を表示させる
インディケーターの[Bill Williams]の項目から[Fractals]を選択。
数値の設定は初期設定のままで結構です。
(中心の横の本数を設定するため、この設定であれば中心+サイド2本ずつの計5本になる)
Alligator(アリゲーター)を表示させる
続いてインディケーターの[Bill Williams]の項目から[Alligator]を選択。
初期設定のままで結構です。
Alligatorで表示される移動平均線はSMMA(平滑移動平均線)です。
MIDPOINT PRICE = ( HIGH + LOW ) / 2
ALLIGATOR’S JAW(青) = SMMA ( MIDPOINT PRICE, 13, 8 )
ALLIGATOR’S TEETH(赤) = SMMA ( MIDPOINT PRICE, 8, 5 )
ALLIGATOR’S LIPS(緑) = SMMA ( MIDPOINT PRICE, 5, 3 )
各期間のSMMAを将来の方にそれぞれを移動させたものを使い
現在の変動が将来も続いていくかを計る目安としています。
JAWは顎(あご)、TEETHは歯、LIPSは唇と決められており、
総称してMOUTH(口)と呼びます。
LIPS>TEETH>JAWとなれば上昇トレンド、
JAW>TEETH>LIPSとなれば下落トレンドと判断し、
これらの状態をアリゲーターが狩りをしていると呼びます。
3本のラインが絡み合っている状態は寝ている状態と呼びます。
しかし、それもいつしか目覚める時がきます。
それが口を開けて歯が見えるあくびをしている状態と呼びます。
ですが、これらの呼び方は特に必要ありません。
また、MOUTHの外側に価格が推移していればインパルスとして、トレンドが続いている状態。
内側に価格が推移していればコレクティブとし、戻りの状態を意味します。
これで2つのインディケーターが揃ったので、値動きを見るための
ビルウィリアムズ手法の準備ができました。
次からは2つの使い方を解説します。
Fractals&Alligatorで値動きを見る
赤枠で囲った部分がAlligatorでトレンドが出ていると判断するポイントです。
過去のチャートを見ると使えそうだなと思いますが、実際にそう上手くは行かないもので
トレンドが出ていると判断する上記の段階でも、大きく反対方向に動く場面は
いくらでも出現します。
そのため、その状態のところに値が来たら、
動きがその方向へ続くかもしれないなという認識で構いません。
では、次にFractals(フラクタル)を交えていきます。
Fractals(フラクタル)はAlligatorのTEETH(歯)の部分を意識して、
ブレイクを狙うかどうかを決めます。
TEETHの上に買いフラクタル(下向き)があれば、買い注文をフラクタルの頂点から1.2pips上乗せして発注。(ASK)
TEETHの下に売りフラクタル(上向き)があれば、売り注文をフラクタルの頂点から1.2pips上乗せして発注。(BID)
TEETHの上に売りフラクタル(上向き)があってもトレードしない。
TEETHの下に買いフラクタル(下向き)があってもトレードしない。
この条件を満たしたものが上図です。
買い注文のポイントが赤、売り注文のポイントがグレーです。
さらにここでもう1つ条件を加えなければいけません。
Fractals(フラクタル)が同じ方向に新しいFractals(フラクタル)が形成されるまでか
反対のFractals(フラクタル)注文が約定するまでその注文は有効であるが、
新しいFractals(フラクタル)が形成されたら前回のFractals(フラクタル)の注文は削除し、
新しいFractals(フラクタル)で新規注文を出す。
ただし最初のFractals(フラクタル)でブレイクしたら、
同じ方向の新規のFractals(フラクタル)でポジションを追加しても良い。
要約すると、Fractals(フラクタル)をブレイクして、トレンド方向に価格が順調に動いている時に
次のFractals(フラクタル)をブレイクしたらポジションを追加できる。
最初のFractals(フラクタル)をブレイクせずに次のFractals(フラクタル)が出来たら
最初のFractals(フラクタル)ではなく、新規のFractals(フラクタル)で発注するということです。
要約、というより言い換えた方が長くなりましたが、
先ほどのチャートでこの条件を付け加えるとこのようになります。
赤下矢印が買い注文、緑矢印が売り注文のポイントです。
一部戻りの局面でフラクタルが連発しているところにもつけていますが
反対側のフラクタルをブレイクしたら注文は取り消します。
まとめ
ここまでをまとめると以下のようになります。
・Fractals(フラクタル)にAlligator(アリゲーター)という
3本のSMMAを将来の方に動かしたものフィルターとして使う。
・Alligator(アリゲーター)の3本のラインが
LIPS>TEETH>JAWとなれば上昇トレンド、
JAW>TEETH>LIPSとなれば下落トレンドと判断するが、
現在の値動きがそうなるとは限らない。
・Fractals(フラクタル)のブレイク戦略はTEETHの上下で判断する。
この時、TEETHの上で逆方向ブレイクのフラクタルが出ても無視する。
TEETHの下で逆方向ブレイクのフラクタルが出ても無視する
・Fractals(フラクタル)のブレイク後に逆方向のFractals(フラクタル)を
ブレイクしない限りは、同方向の新規Fractals(フラクタル)をブレイクしたら
追加ポジションをとっても良い。
・新規Fractals(フラクタル)が出来た時は、以前のFractals(フラクタル)の注文は取り消す。
以上となります。
覚えることが多いので大変だと思いますが、慣れるまでの辛抱です。
この2つの方法を覚えるだけで見違えるように利益率が変わります。
頑張って覚えて、使いこなせるように数をこなして下さいね!
次回はビルウィリアムズ のカオス理論でも値動きに重点をおいた
[バランスライントレード]というものを解説していきます。
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