FXは上昇相場、下落相場の両方を適正な証拠金さえ預ければ
株式市場と違っていつでも買いや売りでポジションを取ることができます。
(株式は信用取引の空売り。空売り価格規制がある)
株式市場で生まれた上昇相場に特化したインディケーターが
今回紹介するDarvas Boxというものです。
理論と使い方をすぐに使えるように解説します。
Darvas Boxの特徴
Darvas Boxは、ニコラス・ダーバスが
高値と出来高を使用して考案したインディケーターです。
彼はダンサーとして世界中を周りながら理論を作り上げました。
特徴として以下のことが挙げられます。
・特定の期間を用いないため、使用者の任意の期間で高値と安値を引くことで
ボックスを引くことができる。
・高値と出来高が更新しているものを対象にしている。
・上昇相場において効果的に機能する。
時間(任意の期間)内に高値か安値を更新すると、上昇ボックス/下落ボックスを形成していきます。
この上昇しているボックスにだけ、上昇ブレイクを仕掛けていくのが
Darvas Box Theory(ダーバスボックスセオリー)です。
Darvas Boxの表示
JForex3では[標準搭載]→[DARVAS_BOX]を探し、[追加]をクリックすれば表示できます。
青のラインがブレイクを狙うかを確認する高値のライン。
赤ラインが安値のラインですが、高値をつけた次の足から数えて3期間の安値に引かれます。
(高値をつけた箇所がはらみ足で3期間過ぎてもははらみ足の場合に限り
はらみ足の安値に引かれる)
これが最初のストップ(損切り)のラインになります。
ストップの引き上げは、ボックスの高値に移動させていきます。
※このラインは遅効性のため、条件が確定されてから次のラインが表示されることに注意が必要です。
期間設定
初期設定の期間は[100]ですが、このままでもいいですし、
[52]期間の方がパフォーマンスが良いというデータ(あくまで株式市場)があるため
どちらを選ぶかは好みによります。
この期間はいわば、100期間の中での高値と安値のボックスを意味し、
この期間内で高値を更新したら上に新たなボックスが出来ますよ、ということ。
Darvas Boxからのブレイクとボックス内に戻ってしまう2つのケースの違い
Darvas Boxはブレイクして価格が上昇していくケースと
ブレイクしてもすぐにボックス内に戻ってきてしまうケースがあります。
この違いにはとても特徴があります。
ブレイクして価格が進むケース
高値をブレイクして上昇していく動きが上図です。
結果的に高値を更新していく上昇の流れが続いています。
日足を見ると安値が切り上がっているため、
赤ボックスの高値を更新すれば高値も切り上がる格好になるため
上昇が強まったと考えることが出来ます。
ボックス内に戻ってきてしまうケース
次に高値更新してもボックス内に戻ってきてしまうケース。
このケースはその後下落していくケースが多くなります。
さらに面白いことに、ブレイクに失敗して新たに出来たボックスの安値(赤ライン)まで
戻して反転してくると下落傾向が強まります。
反転せずに赤ラインを終値で超えてくると、前回の高値を目指してくるという
動きを見せることが多くなります。
赤ラインの基準がはらみ足の安値の場合は、最初に終値で超えてきても
再度安値を試す動きとなり、その後上昇し終値を超えてくると前回の高値を
目指してくる動きとなります。(必ず戻るということではありません)
まとめ
Darvas Box Theory(ダーバスボックスセオリー)はどうでしたでしょうか。
使えると思った人、使えないと思った人、両極端ではないかと思います。
FXは上昇相場、下落相場両方狙えるため上昇相場のみに使えるDarvas Box Theoryは
ある意味使いづらいことは確かです。
新高値が出るまで以前の高値がブレイクポイントであり続けますし、
ボックスの基準が通常とは違います。
ですが、ブレイクアウト手法として、ボックスから上昇が続くケースと
ボックス内に戻ってしまい下落が進むケースの2種類がわかりやすいことは確かです。
どのような基準で考えるかにもよりますが、高値ブレイク失敗からの下落については
非常にわかりやすいはずです。
チャートパターンとの組み合わせや、トレンドライン、チャネルラインと組み合わせて
精度を高められる潜在的なものがあるので、研究して見てくださいね。
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