相場の行き先やトレンドを見分ける方法の1つとして、ラインを引くことがあります。
ラインと一言で言っても、1本のトレンドライン、水平線。2本のチャネルラインがあります。
個人的にはチャネルラインのみを使っていますが、この辺は好みが分かれます。
しかし、このどれにも共通しているのが、必ず値動きの頂点=高値ないし安値であり
エリオット波動で言えば推進波や修正波の頂点です。
このことを知らずにラインを引いてしまうと機能しないラインになり
ラインで何をしたいのか、何を見たいのかという役割が成り立たなくなります。
ここでラインを使って何をしたいのか、見たいのかという言葉を出しましたが
これを意識しないでただラインを引くだけでは意味がありません。
- トレンドを見る
- 上下に分ける
- 値動きの行き先を予測する
大まかにこの3つがあります。
この3つの役割については後日記事にするとして
その基本であるラインを引くポイントについて解説していきます。
1つ1つの波を三角で囲む
上昇の波を青三角、下落の波を赤三角で囲いました。
三角の囲み方はこの図が基本です。
この図を1つの三角として見ていき、下落の場合は逆になります。
先程の図を大きな視点で考えると、塗りつぶしの三角になります。
この図では2回の上昇と2回の下落(進行形)となっていることがわかります。
先程の小さい波の三角、この大きな波の三角をもとにラインを引いていくことが基本です。
ラインを引く
高値同士、安値同士で結ぶ方法1
一般的な引き方です。
トレンドを見る役割ですが大きな塗りつぶしの三角では安値同士/高値同士を結んでいますが
実は小さな三角(塗りつぶしでない)の頂点の安値同士、高値同士を結んでいることと同じです。
つまり大きな三角の始点の安値と小さな三角の安値頂点、
大きな三角の始点の高値と小さな三角の高値頂点を結んでいるということです。
うまく説明できないのでニュアンスで感じ取ってください。
高値同士、安値同士で結ぶ方法2
この方法は高値同士を結んだ延長線上が上昇が進んだ時のターゲット
安値同士を結んだ延長線上が下落が進んだ時のターゲットということになります。
しかし、この方法は精度が低いですが、チャートパターン(ジグザグやペナント)などの
限られたケースに限り有益なときがあります。
安値と高値、高値と安値で結ぶ方法
上昇の頂点、下落の頂点を結んだラインです。
この引き方はトレンド転換してきたときに次の頂点(図では安値)を予測する役割があり
このラインを下抜けることで下落が加速しやすいと判断します。
逆に跳ね返ることで上昇、または戻りの上昇となっていきます。
安値と高値同士を結んだラインです。
ラインを超えてきたことで上昇が強まった状況です。
ライン付近では跳ね返す勢力がいる=ポジションの攻防
ラインを超えたからといって素直に上昇、下落するかはわからず、
また、ラインに近づいても完全に到達するかどうかはわかりません。
ライン付近は跳ね返そうとする勢力と、突き進めようとする勢力がいるため
その攻防が起きやすいためです。
例えば高値付近で攻防が起きているならば、その背景には3つのパターンがあります。
- 高値より高めに損切りを置いて損失を限定させたいトレーダーのポジション
- 高値より高めに新規売りポジションを作りたいトレーダーのポジション
- 高値を超える価格で新規買いポジションを作りたいトレーダーのポジション
安値付近での攻防はこの逆です。
- 安値より低めに損切りを置いて損失を限定させたいトレーダーのポジション
- 安値より低めに新規買いポジションを作りたいトレーダーのポジション
- 安値を抜ける価格で新規売りポジションを作りたいトレーダーのポジション
しかし、この攻防があっても価格が突き進まないことがあり
それはそれまでの価格推移によるチャートの形状によります。
このような部分をトレンドラインやチャネルラインで価格と時間の両方で探り出すのが
ラインの役割の本質です。
先程の図でも黄色ラインの部分が攻防ラインとなっています。
攻防ライン内で切り返せるか、ラインを超えた後に切り返すかは状況次第なので
必ずこれらのパターンになるかは言えません。
上図以外のパターンも多くあるため、移動平均線との兼ね合い、傾き(角度)、
上位足のトレンドによっても違います。
跳ね返るのを確認してからトレードを始めるなど工夫が必要です。
チャートにたくさんラインを引いていくつか自分なりのパターンを持つように練習あるのみです。
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