ディナポリ手法|シングルペネトレーションを解説

ディナポリ/DMA/シングルペネトレーション/フィボナッチリトレイスメント/アイキャッチ ディナポリ手法

昔々、フィボナッチ信者だった頃に、ディナポリ手法(Dinapoli Levels)を常に使っていました。

というより、フィボナッチを研究し、使って気づいたことが
Joe DiNapoli(ジョー・ディナポリ)という伝説的なトレーダーと全く同じだったというだけです。
その部分はコンフルエンスというフィボナッチ比率が重なったところが
意識されやすいということでしたが、これがきっかけで彼の手法を使っていました。

今回は彼が「ブレッド アンド バター=天からの恵み」と読んだ
ずらした移動平均線(DMA)を使ったシングルペネトレーションという方法を解説します。

※解説記事は少し変則的に以下の更新順にします。
「シングルペネトレーション(今回)」、「ダブルレポ」、「基本的な戦略とD-levels」、
「コンフルエンス・アグリーメント・フィブノード・リネッジマーキング・パターンフェイラー」、
「MACD+ストキャスティクス」

Displaced(ずらした)移動平均線(DMA)

移動平均線を過去や未来にずらす。

これが意味していることは一体何でしょうか?

過去にずらすと、戻した期間分のモメンタムを意識した形となります。
一目均衡表の「遅行線」が良い例です。

未来にずらすと、先行させた期間分のトレンドやトレンドの強さを意識した形になります。
一目均衡表の「先行スパン」「雲」が良い例です。

ディナポリ氏がトレンドが続いていることや戻りの基準を意識させるものが
Displaced(ずらした)移動平均線=DMAです。

ディナポリ手法で使うDMAは3つあります。

短期線・・・3×3(期間:3、表示移動:3)

中期線・・・7×5(期間:7、表示移動:5)

長期線・・・25×5(期間:25、表示移動:5)

3本の単純移動平均線(SMA)を使いますが、基本的に使うのは[DMA3×3]です。

今回のシングルペネトレーション、次回のダブルレポは[DMA3×3]を使って判断します。

DMAを表示する方法

JForex3

ディナポリ/DMA/表示/Jforex3

JForex3では、[インディケーター]→[Overlap studies]→[SMA]
図のように期間を[3]、移動を[3]にすると[DMA3×3]が表示されます。

Trading View

ディナポリ/DMA/表示/Trading View

Trading Viewでは、[インディケーター]→[MA]
期間を[3]、オフセット[3]で[DMA3×3]が表示されます。

以上のようにして他2つも設定します。

DMA3本表示

DMA3本表示

3本表示させるとこのようになります。
赤:DMA3×3
青:DMA7×5
緑:DMA25×5

ずらした移動平均というと、ビルウィリアムズ 手法のアリゲーターです。

Pelican FXが影響を強く受けたビルウィリアムズ の手法 〜Fractals&Alligator〜

 

ディナポリDMA/アリゲーター

実際に表示させると驚くほど似通っている部分があります。
(細いラインがAlligator)
使える手法のインディケーターというのは似てくるということかもしれません。

 

シングルペネトレーション

それでは今回のメイン、シングルペネトレーションを説明します。

シングルペネトレーションは、トレンドフォロー型の取引方法です。
強いトレンドやトレンドが継続するときにできる押や戻りからの
元のトレンド方向に戻っていく一部分を狙うものです。

 

DMA3×3のみを使う

まず、わかりやすいように3本表示から[DMA3×3]だけを残します。

DMA3×3

 

Thrust(スラスト)の定義

急騰や急落のルールをつけたのが「Thrust(スラスト)」です。

⑴最低8期間以上、[DMA3×3]を割ることなく、ローソク足が上昇また下降している状態。
 ※スラストの期間は長ければ長いほどよい。

⑵基本的に終値で割らなければ継続とする。

⑶[DMA3×3]を終値で1~2本割れても、値幅がなければ許容範囲とみなして継続と考える。

この3つがThrust(スラスト)の定義です。

⑶の部分をもっと明確にするため、個人的なやり方は
 ビルウィリアムズ 手法 ~Balance Line Trades~のセットアップを元にして
 反転/反発を考えていきます。

※このセットアップを元にトレンドが起きている本数を計算すれば
 DMA3×3は必要なくなってしまいます。

 

Thrust(スラスト)/DMA

実際にThrust(スラスト)を見ていきましょう。
上図の青ラインがThrust(スラスト)の状態です。

終値で[DMA3×3]を抜けても、先ほど書いたことで判断すれば
トレンドが反転/反発していないという判断でいくと意外とThrust(スラスト)は
多く起きています。

このThrust(スラスト)を探すのがシングルペネトレーションの
最初の手順となります。

フィボナッチリトレイスメントで売買判断/注文をする

Thrust(スラスト)が起きたところから終わったところ、
つまり1つの波が終わったということです。

そこへフィボナッチリトレイスメントを引きます。
ディナポリ手法ではフィボナッチ比率は[38.2%]と[61.8%]しか使わないため
他の比率を消すか、色分けしておくと使いやすいです。

フィボナッチリトレイスメント38.2%でエントリー、61.8%より少し離してストップ

ディナポリ/DMA/シングルペネトレーション/フィボナッチリトレイスメント

フィボナッチリトレイスメント38.2%でエントリーし、
フィボナッチリトレイスメント61.8%よりやや離したところにストップ(損切り)を置きます。
(図ではエントリー条件には届かず)

ストップを置く場所はアバウトなので、その近くで長いヒゲがあれば
その辺りを抜けるところをストップの目安にすると良いです。
(下位足で戻されたという意味合いもあるため)

2つ目のフィボナッチリトレイスメント61.8%で利食い

ディナポリ/DMA/シングルペネトレーション/フィボナッチリトレイスメント

次に利食いするポイント(プロフィットポイント)ですが
先ほどの1つの波が終わったところから、新たにできた高値/安値に向かって
新しいフィボナッチリトレイスメントを引きます。

そのフィボナッチリトレイスメントの61.8%で決済する
部分決済して、あとはストップを建値か任意の場所に置いて利益を伸ばすことになります。

他事例

ディナポリ/DMA/シングルペネトレーション/フィボナッチリトレイスメント

赤枠はフィボナッチリトレイスメントを2つ引くポイント。
オレンジ枠がエントリーから利食いまでのプロフィットゾーン。

トレンド後の押し目や戻りからの反転/反発を部分的に抜き取る形のため
大きな時間軸でやらないと利益が小さくなるため、日足以上、もしくは1時間足以上が理想です。

 

マルチタイムフレーム分析で利益を伸ばす

その理想のために、大きな時間軸を事前に同じ方法でチェックし、
大きな時間軸でThrust(スラスト)中ならば、利益を伸ばせる可能性が高まります。

その事例を見ていきましょう。

ディナポリ/DMA/シングルペネトレーション/フィボナッチリトレイスメント/マルチタイムフレーム

AUDUSD(オージードル)日足の赤枠で8本の最低限のスラスト条件を満たしたので
反発してからの下落、下落が継続するかを見ていくことになります。
(この時点ではスラスト状態が継続のため下落継続も見ていく)

 

ディナポリ/DMA/シングルペネトレーション/フィボナッチリトレイスメント/マルチタイムフレーム

4時間足に時間軸を下げます。
日足ではまだスラスト状態が継続しているため、下落が続くことを想定します。

フィボナッチリトレイスメント38.2%には届きませんでしたが、
その手前で打診売りをしたと仮定します。
フィボナッチリトレイスメント61.8%より上にストップを置きます。

次に考えることは下落が続いた時の最終ターゲットです。
AB=CDであると値幅論で仮定し、D点のポイントを最終ターゲットにしました。

順調に下落し、シングルペネトレーションのターゲットは61.8%で達成。
青矢印の部分で一部決済し(決済量はポジションの6〜7割)、
ストップは建値に引き下げ、損失が出ないようにし、ポジションを守ることに成功。
あとは利益を伸ばすことにしました。

時間論のAB=CD(赤の両矢印)より前で安値を更新したため
このまま下落するかと思いきや、急騰が一時的にありました。
しかしその後、時間論のAB期間分ではD点を達成できなかったため
緩やかな下落になるか、下落せずに上昇してしまう可能性も出てきました。

ストップはそのままで、以前安値更新した最安値を抜けてきたら、
徐々にストップを段階的に下げ、残りポジションの含み益を確実なものにしていきます。

最終的にD点手前で1つの流れが終わる反発サインが出てしまったので
残りのポジションはここで全決済しました。

このようにマルチタイムフレーム分析で利益を伸ばすことができるため
上位足でスラストが確定した場合は、1つ下の時間軸でシングルペネトレーションを
狙っていくことも戦略になります。

 

まとめ

シングルペネトレーションはトレンドの判断を明確にしていること。
反発ポイントと利食い、損切りポイントを明確にしていることから
誰にでも使いやすい取引方法となっています。

しかし、[DMA3×3]を終値で抜けても値幅が小さければスラスト継続という
部分に裁量の余地を残していることから、他の方法を使ってトレンド継続と
判断しなくてはいけません。
その方法はビルウィリアムズ 手法 ~Balance Line Trades~
基本セットアップの定義です。

1つの時間軸だけでも十分ですが、利益を伸ばすためにマルチタイムフレーム分析を取り入れ、
1つ上の時間軸でスラストが確定したら、トレードする時間軸でシングルペネトレーションを狙い、
分割決済でストップを移動させながら限界まで利益を追う方法もあります。

シングルペネトレーションがトレンドフォロー型だからできるため
8本以上のスラストを発見したら、状況を見てトレードに取り入れてください。

 

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