MACDはトレンド相場に強いがレンジ相場に弱い、その理由と対策を解説

MACDはトレンド相場に強いがレンジ相場に弱い、その理由と対策を解説 MACD

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ROSE FX(Xアカウント:@TradeContents_W)です。

投資を始めた人なら必ず一度は使ったことがあるインディケーターでしょう。

MACD(マックディー)は移動平均線を元にしたトレンド系のオシレーターで
トレンドを形成するときには非常に威力を発揮しますが、
反面、レンジ相場には不向きという弱点もあります。

今回はなぜそうなのかをMACDの計算式から理解し、その対策を解説していきます。

MACDとは何か

MACDとは、アメリカの投資顧問会社シグナラート・コーポレーション社の
ジェラルド・アペル氏が開発したインディケーターであり、
Moving average Convergence/Divergence Trading Method
日本語だと「移動平均・収束拡散トレード法」と呼ばれます。

 

MACD

基本数値は12期間、26期間、9期間を使います。
数値は変更が出来ますが、基本はこのまま使う人がほとんどです。
例外として、ディナポリ手法のMACDくらいです。

MACDの計算式

MACDは通常、指数関数移動平均線(EMA)を使って計測されていますが、
JForex3では単純移動平均線(SMA)バージョンや他の移動平均線バージョンを
設定できるものがあります。
(インディケーター名:MACDEXT)

通常のMACDの計算式は以下の通りです。

MACD(マックディ線)=12日EMA-26日EMA
シグナル=MACDの9日EMA

ヒストグラム=MACD−シグナル

MACD

ヒストグラムはMACDとシグナルの差のため、特に表示させなくても構いません。
その理由は後述します。
(MT4ではMoving Average of Oscillatorという名称)

JForex3ではゴールデンクロスとデッドクロスの時で色分けが出来ます。
もちろんヒストグラムを表示させないことも出来ます。

MACDを詳しく見ていく

MACDライン

MACD

MACDラインは価格の動きより先行するという説がありますが、
実際には価格の動きより先行するインディケーターはないため誤りです。

上図を見るとわかるようにMACDラインの天井と底は実価格の動きより遅れています。
しかしMACDと同じ期間設定のEMAを比べると同じポイントが多くなります。
これはEMAの数値設定が近いことが要因です。

MACD0ライン

MACD0ライン

MACDの0ラインはプライスチャートの12EMAと26EMAのクロスを表しています。

MACDラインが0ラインと同じになるということは、
つまり12EMAと26EMAがクロスしたことを意味しています。

 

MACDヒストグラム

ヒストグラムだけを表示させて、違う視点から考えていきます。

ヒストグラムはMACD−シグナルのため、ヒストグラムで0ラインを意味するのは
MACDラインとシグナルラインがクロスしたということです。

このクロスは実価格よりも早く起きるため、
試し売買の目安として小ロット入れるポイントにするのも良い考えです。

結論として、MACDというのは、プライスチャートの12EMAと26EMAがクロスし、
ヒストグラムが同じ方向にクロスしていたら、その方向に値動きが動いていると
判断していくインディケーターということになります。

なので、上図のようにMACDのMACDラインとシグナルラインを消しても
特段の支障はありません。

ダイバージェンス/コンバージェンス

ダイバージェンスパターン4つ

MACDダイバージェンス、コンバージェンス

MACDを表示させて役に立つのは、ダイバージェンスやコンバージェンスの
時くらいになります。
こればかりはプライスチャートを見ていてもわかりづらいです。
わかりづらいですが、ダイバージェンスが起きているかを見分けることは出来ます。

ダイバージェンスが起きた時はトレンドが転換するという説がありますが、
正しくはその方向への動きが鈍くなるということです。
必ずしもトレンド転換するわけではなく、ダイバージェンスが起きたポイントを
超えていくような動きが出ると、その方向へ一方的に動きやすくなります。

MACDの不利なレンジ相場とその対策

MACDのレンジ相場での騙しとその対策

MACDがトレンド相場に強いのはEMAを元に作られているためです。
しかしレンジ相場ではEMAのクロスが頻繁に起き、その位置も様々なため
ダマシが発生しやすいというデメリットがあります。

しかしそんなデメリットも解消すべき対処法があります。

それがヒストグラムを使った方法です。

レンジ相場前の12EMAと26EMAのクロスを基準に、
そのクロスの方法と同じヒストグラムの方向が同じ時にトレードする方法です。

上図の赤枠で囲った部分がレンジ相場です。
その直前の動きは左から上昇、次は下落の動きなので、
上昇していくタイミングをヒストグラムでトレード、
下落していくタイミングをヒストグラムでトレードしていきます。

 

MACDのレンジ相場での騙しとその対策

先ほどのチャートにヒストグラムのポイントを示すと上図のようになります。

ストップはヒストグラムのサインが確定した時の、直前の高値や安値におけば
リスクが小さくて済みます。

このようにヒストグラムの反応の速さはレンジ相場で威力を発揮するため
強い動きの後の最初の天井や底が確認出来たら、
そのポイント付近でヒストグラムのサインが出るのを待つという方法は
とても理にかなっています。

まとめ

ここまでいかがでしょうか。

MACDがトレンドに強いのは、計算式にEMAを使っているためです。
しかしレンジ相場には弱いというデメリットがあります。

それを補うために直前の大きな動きのトレンド方向と同じ方向に
MACDのヒストグラムのサインが出るポイントでトレードする方法で
デメリットを埋めることが出来ます。

MACDの0ラインは、プライスチャートの12EMAと26EMAのクロスであり、
かつヒストグラムのMACDとシグナルのクロスです。

ダイバージェンスは必ずしもトレンド転換するというわけでなく、
そのトレンド方向への勢いが鈍化したということ事実だけを示します。
その後に同じトレンド方向に動いて、高値(安値)を更新した場合、
一方的にその方向へ動くことが多いことに注意が必要です。

また、MACDのインディケーターを使わなくても、
チャートの12EMAと26EMAと山(トップ)と山(トップ)、谷(ボトム)と谷(ボトム)を
比べるだけでダイバージェンスが起きているかを判断することは可能です。

MACDのサインは比較的プライスチャートと近いため、MACDを見すぎても問題ありませんが
他のインディケーターはそうではないため、出来るだけプライスチャートを元に
トレードを考えられるようにしておきましょう。

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    相場歴:20年|手法:エリオット波動、ローソク足、チャネル&トレンドライン|トレード通貨ペア:USDJPY(ドル円)EURJPY(ユーロ円)|FXトレーダー&ブロガー(2007-現在)※FX会社(2020)、FXデモ体験アプリ会社(2021-2022)│エリオット波動&チャネルライントレード│投資コンテンツ執筆│ブログ運営│FX会社とタイアップ計11社以上、FX専門雑誌掲載7回、 FX WEBメディア掲載3回、FX投資ラジオ番組出演2回など、その他多数。
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    コメント

    1. FX戦士 より:

      解説や図解が丁寧で素晴らしいですね。

      ちゃんと巷の噂的なところも解説していて良いです。

      • アバター画像 Pelican FX より:

        FX戦士さん
        コメントありがとうございます!
        本物で価値あるものを配信することを心がけているので
        褒めていただいて、とても嬉しいです!

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