日本では紹介されていないけれど、海外で使われていて有効な指標はないかと
探しているうちに見つけたのが、Murrey Channels(マレーチャネル)という
マレー数学を用いたサポート/レジスタンスラインです。
Murrey Channels(マレーチャネル)とは20世紀前半のWDギャン(ギャンラインなどで有名)の
ギャン理論からインスパイアを受けて開発されました。
非常にシンプルで、全ての時間軸に適していることや
ピボットポイントに似た形状のため、理解しやすいのが特徴です。
「どこまで動いたら反転や反発してきやすいだろうか?」という疑問に
架空の基準で捉えることが出来ます。
取引手順やルールなども簡単で、すぐに使いこなせることが出来ますので
この記事を最後まで読んで、検証をぜひしてみてください。
Murrey Channels(マレーチャネル)とは
Murrey Channels(マレーチャネル)はMurrey Math linesとも呼ばれます。
1995年にT・ヘニング・マレーにより考案・開発されました。
(Murrey Math linesが一般的)
“The Murrey Math Trading System For All Traded Markets.”という本の中で
紹介されたのが、始まりとされています。
その中でマリー数学の原則の1つに、「市場は似たような動きを強調する」ということです。
要は全ての市場で同じように動いているという前提の元に成り立っています。
Murrey Channels(マレーチャネル)は、価格を1/8分割にし、8/8まで遡ります。
もしそれ以上、それ以下に価格が動くと、オーバーシュート状態となり
新たな1/8ラインを3つ表示させます。
Murrey Channelsの表示/設定
JForex3では[インディケーターの追加]→[Momentum Indicators]
→[MURRCH2]を選択します。
Trading Viewでは[インディケーター]→[murrey]と検索窓に打ち込む
→[Murrey lines v1.0.0]を選択。
設定
Murrey Channelsはトレードスタイルによって適性な期間設定が必要です。
・スキャルピング(1分足/5分足)
期間設定:32
・デイトレード(15分足〜日足)
期間設定:64
・スイングトレード/ポジショントレード(週足〜月足)
期間設定:128
時間枠によって適性な期間が違いますが、それぞれが2倍の期間になっているだけです。
JForex3では初期設定が[90期間]のため、15分足以上を使う方は[64期間]に直して
おきましょう。
Trading Viewは先のインディケーターでは[64期間]が初期設定になっています。
各ラインの意味
・[+3/8]–反転を急かされるポイント
・[+2/8]–極端なオーバーシュート状態、いつでも反転可能
・[+1/8]–オーバーシュート状態
・[8/8]–究極のレジスタンス/上回ると買われ過ぎの状態
・[7/8]–止まったり反転するには弱い場所
・[6/8]–強いピボットレベルの反転
・[5/8]–トレーディングレンジの上部
・[4/8]–主要なサポート/レジスタンス ピボットポイント
・[3/8]–トレーディングレンジの底
・[2/8]–強いピボットレベルの反転
・[1/8]–止まったり反発するには弱い場所
・[0/8]–究極のサポートライン/下回ると売られ過ぎの状態
・[-1/8]–売られ過ぎの状態
・[-2/8]–極端な売られ過ぎの状態、いつでも反発可能
・[-3/8]–反発を急かされるポイント
[8/8][0/8]
一番強いサポート/レジスタンスライン。
[7/8][1/8]
突然大きく早く動いたときにこの線で止まる場合、価格はすぐに反転/反発する。
価格が止まらない場合は[8/8]または[0/8]に動く。
[2/8][6/8]
[4/8]を中心に動く場合、[2/8]~[4/8]、[4/8]~[6/8]を動く。
[5/8]
全ての動きの40%は[3/8][5/8]で推移する。
価格が[5/8]で10~12期間変動する、または動かなくなった場合、
ポジションを売ろうとするゾーン。(またはすでに売っているゾーン)
[3/8]
上昇トレンド中にこのラインを下回る場合、価格が上回るのが難しい。
上昇トレンドでこのラインを超えて10~12期間変動したときの40%は
[3/8][5/8]の間で推移する。
[4/8]
サポート/レジスタンスラインの重要なライン。
売りや買いのエントリーレベルに非常に適している。
価格が[4/8]を超える場合は強力なサポートラインとなり、
[4/8]を抜ける場合は強力なレジスタンスラインとなる。
Murrey Channelsのトレード戦略
Murrey Channelsのトレード方法は2つあります。
実際のチャートを例にして解説していきますが、それぞれトレードの精度を上げる方法もあるので
全て該当しなくても良いので、なるべく条件を見つけるようにしてください。
なお、損切り(ストップ)の設定にルールはありませんので、
直近のサポート/レジスタンスラインか、1つ下(または上)のラインに置くのがベストです。
・[1/8]で買い、[4/8]で決済/[7/8]で売り、[4/8]で決済
この方法でトレードの成功を上げるために3つことを確認します。
⑴[3/8]より下で推移、[5/8]上で推移している。
⑵[1/8]でダブルボトム/トリプルボトム/[7/8]でダブルトップ/トリプルトップがある。
⑶[1/8]に高値からの安値(higher low)/[7/8] に安値からの高値(lower high)がある。
⑴[3/8]より下で推移している。
⑵[1/8]付近でダブルボトムを形成した。
⑶[1/8]上にダブルボトムを作った高値からの安値(higher low)がある。
3つの条件を全て満たしたので[1/8]で買い、[4/8]で売るというトレードの
確度が上がった状況です。
⑴[5/8]より上で推移している。
⑵[7/8]付近でダブルトップを形成した。
⑶の条件は満たしてませんが2つの条件が揃ったので
[4/8]へ向かってのショートを計画出来る状況です。
・[0/8]で買い、[2/8]で決済/[8/8]で売り、[6/8]で決済
この方法にはトレードの確率を上げるフィルターはありませんが
結構な頻度でトレードする機会があり、利益率も高いです。
[0/8]で買い、[2/8]で無事に決済出来た状況です。
[8/8]で売り、[6/8]で無事に決済出来た状況です。
まとめ
Murrey Channels(マレーチャネル)はいかがだったでしょうか?
個人的にはオーバーシュートの目安がわかるのは便利だと思いました。
それ以外は可もなく不可もなくというところでしょうか。
Murrey Channels(マレーチャネル)単体で使うのは結構ハードなので
トレンドラインやオシレーターを使ってダイバージェンスなどを確認してから
トレードを開始するのがベストだと思います。
基本的にMurrey Channels(マレーチャネル)は値動きの動く方向にトレードをする方法のため、
各ラインで逆張りという方法で使わないことに注意しましょう。
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