第1回目はトレードをするために必要不可欠なチャートについて、
一定期間の値動きが記録されたローソク足から考えていきます。
本やサイトで紹介されているものが含まれますが、シークレットな内容も含みますので
今一度、復習の形を兼ねて見直していきましょう。
そして、トレードを始めたばかりの方はこの機会に知り、深めていきましょう。
ローソク足の基本
四本値
ローソク足は始値、高値、安値、終値の4つで構成され、これらは四本値と呼ばれます。
FX会社のチャートで表示される四本値はこの順番で表示されているため
この順番通りに覚えておくようにしましょう。
次に書く用語の説明です。
始値・・・一定期間内で最初に記録された価格
高値・・・一定期間内で記録された最も高い価格
安値・・・一定期間内で記録された最も安い価格
終値・・・一定期間内で最後に記録された価格
実体
実体・・・始値〜終値部分
始値〜終値の部分を実体と呼びます。
実体部分の大きさでその時の動きの強弱や反発基調にあるかどうかを確認でき、
同時にヒゲの長さが決まります。
ヒゲ(上ヒゲ・下ヒゲ)
上ヒゲ・・・終値〜高値(陽線)、始値〜高値(陰線)
下ヒゲ・・・始値〜安値(陽線)、終値〜安値(陰線)
ヒゲは一定期間内で動いた幅から始値や終値から長さが決まります。
上ヒゲが長い場合、上昇した後に大きく戻されていることが分かり(売られている)
下ヒゲが長い場合、下落した後に大きく戻されていることが分かります(買われている)
しかし上ヒゲや下ヒゲが長いから、上記のような考えにならないことも多いことに注意が必要です。
一般的にヒゲが長いという基準は、実体部分より長いことで判断しますが
ぱっと見で長いと判断することもあるため、経験則に頼ることがあります。
その理由は後ほど説明します。
ローソク足の組み合わせ 包足/はらみ足
包み足・・・当日の安値〜高値が1つ前の安値〜高値を上回る動き
はらみ足・・・当日の安値〜高値が1つ前に安値〜高値内に収まる動き
<包み足>
買い候補・・・1つ前の安値〜高値を超えて、なるべく陽線で終えているもの
売り候補・・・1つ前の安値〜高値を超えて、なるべく陰線で終えているもの
<はらみ足>
方向感がなくなっているため買いも売りも控えるタイミング。
上位足のトレンドによる影響を受けやすいため、トレンドよって方向が変わりやすい。
包み足では、買い候補の場合、包み足になった高値(上図右側)を更新すると動き強まりやすく
売り候補の場合、包み足になった安値(上図右側)を更新すると動きが強まりやすくなります。
はらみ足でははらんでいる足(上図左側)の高値/安値を更新すると
その方向に動きやすくなります。
日本で生まれたローソク足は上記2つの組み合わせ以外も多く生まれています。
「酒田五法」と俗に言われ、株式相場でよく使われています。
FXやCFDの相場でも使われることがありますが、
ローソク足の組み合わせだけでトレードすると勝率が落ちやすくなります。
上位足のトレンドを確認した上で使うことがとても重要になります。
気になる方は検索して調べてください。
ローソク足の出来方
ここまでローソク足の基本について説明してきました。
次はこのローソク足がどのようにして出来あがっていく動きを見ていきます。
次のローソク足が上昇/下落しやすい動き方の例は上図のようになります。
あくまで例のためこのようなパターン以外に無数にあります。
実例 ドル円チャート15分足
こちらはドル円の日足のローソク足を15分足の動きで見た動きです。
1日の中で青ラインのように細かく上下に動くときや一方向に動くときがあります。
このパターンに規則性はなく、その時の状況によって変わることを意味しています。
例えば、一番左の21日の日足で陽線だった動きを考えていきます。
通常、始値から大きな下落もなく、上昇した後に戻して終えた陽線の場合
次のローソク足(ここでは日足)は上昇していく可能性が高まります。
しかし、この場合はそうでありません。
22日は朝方の微妙な上昇後は下落が強まっており、その動きは朝から始まっていました。
次に27日の日足の陰線を見てみます。
朝に上昇を少しだけしましたが、その後は高値更新することなく
終始下落が続いており、日足が確定するまで下落がありました。
これは上昇する力よりも下落の力が強いということで起きた動きです。
次に28日の右から3つ目の日足の陰線を見てみます。
こちらは上昇もほぼなく、一方的に下落が強まった後に戻して終えています。
この場合は次のローソク足(ここでは日足)は下落していく可能性が高まります。
しかし、実際は戻りの上昇があった後、下落が強まりました。
このことから、ローソク足の出来方によって次のローソク足の動きを予測することは可能です。
可能ではありますが、確実性はありません。
相場状況や動き方、時間などの複雑な要因が絡むため
陽線/陰線でこの動きをしたから次も陽線/陰線になるという先入観は持たないことです。
ローソク足一本でも上図のような複雑な動きをするものやシンプルな動きをするものがあり
長い上ヒゲ/下ヒゲであっても下落/上昇するとは限りません。
その理由は多くありますが、今後のカリキュラムでもその部分を解説していきます。
ヒントとしては、平均値や年足レベルの動きなどがありますが、それはまたの機会にします。
次回のカリキュラム2では「ローソク足を使った相場観」について触れていきます。
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