インフレ率上昇でも金利が下がる謎|パウエル議長も頭を悩ます米国債&金利をエリオット波動で分析

インフレ率上昇でも金利が下がる謎|パウエル議長も頭を悩ます米国債&金利をエリオット波動で分析 マーケットレポート
トレード向上倶楽部

ブルームバーグの記事でこのような内容がアップされていました。

 

確かにインフレ率が高まっているのに、なぜか国債は上昇し、金利は下落しています。
通常インフレ率が高まればインフレを抑制するために金利は上昇(国債は下落)していくのが通常です。

しかし、今回のコロナ禍の動きでは何故か違っています。
そこでエリオット波動を使って米国債10年利回りと米国債10年利回りのチャートを分析していきます。

2021年 アメリカ消費者物価指数(CPI)前年同月比は5%を超えた

インフレ率を見るにはアメリカ消費者物価指数(CPI)を見ます。

アメリカ|消費者物価指数|CPI

17年以降は2%前後(前年同月比)で推移していたCPIですが、
2021年に入って徐々に上昇し、5月、6月の発表では5%を超えるに至りました。

 

米国債&米金利まとめ

上から米国債10年、10年利回り、米国債2年、2年利回り

CPIが2%を超えて以降、米国債10年は下落をやめ、上昇を始めています。
金利はその逆の動きをするので下落を始めています。
この傾向は米国債2年、米国債2年利回りも同じです。

通常とは逆の動きとなっているのは、個人的に前年同月比だったからではないかと考えています。

世界中でロックダウンが起こり、経済停止状態が続いたことで通常とは違う環境であった。
そのことで前年の数値で2%以上の上昇となってもそれがインフレ率が高すぎるとは言えないと
判断している機関投資家が多いのではないかということです。

つまり、コロナで例年にない状況のデータからCPIが5%を超えたとしても参考にはならず、
金融緩和の影響が正確には測りきれていない可能性があるのではないでしょうか。

例えば、コロナで失業し、本来得るはずだった収入で消費する部分がなくなったが
失業保険や給付金で手元にある程度戻ってきたならば、プラマイゼロかマイナスになる。

その財源は国債を発行して借り入れていることから、今後さらに今のような状況が長引けば
国債はさらに買われることになり、金利はさらに下がる場面が出てくることはないとは言えません。

テーパリングの議論について慎重になっているのは、市場の反応を気にかけている面が大きいですが
コロナ変異種による影響も考えているから、という見方もできます。

ワクチンを受けても感染する、さらにはワクチンが聞かない変異種もそろそろ出てくる可能性もあり
一筋縄で行かない中で舵取りをしていかなければいけない難しさが不透明感を出し、
結果的に安全な投資先として国債に戻ってくる可能性があるかもしれません。

「可能性」という不確かな要因も考えていくとキリがありません。
そこで次にエリオット波動を用いたテクニカル分析をしていきます。

米国債10年をエリオット波動で分析する

米国債10年|週足

週足

まず週足をエリオット波動でカウントすると、このカウントが候補になります。
2014年3月以前のデータがないので、a-b-cではないことを付け加えておきます。

その上で下落の推進波5波動を終えています。
その後、強い上昇となっているため日足に時間枠を落として見ていきます。

 

米国債10年|日足

日足

青文字(1)(2)ときて、(3)の動きですが、(1)の値幅の1.618倍を大きく上回り、3倍以上になっています。
このことから上昇推進波であることから、先ほどの黒丸a-b-cは正しいカウントなのかもしれません。

現在の動きは青文字(3)の形成する副次波の赤文字Vと推測できます。
その副次波赤文字Vを形成するさらに小さな副次波を黒①〜⑤とします。

現在の動きは黒④を形成している最中であると思われます。

さらに時間枠を落として見ていきます。

 

米国債10年|4時間足

4時間足

黒④を考えるときに、どのような修正波のパターンになるかが大事です。
そのベースとなるのが黒②です。

通常2波目と4波目の動きのパターンは違いやすいというエリオット波動の理論があります。

それを前提に考えると、黒②はフラットパターンであるため、
黒④はペナントパターンかジグザグパターンの動きが候補になります。

図でも書きましたが、②は一見するとジグザグのパターンに思えますが
最初の下落と戻りが起きてからの最下落では値幅が大きく違います。

ジグザグパターンでは最初の1波目の動きとほぼ同程度か1波の1.618倍未満になります。
しかし図では明らかに最後の動きが値幅分ではありません。
そこでフラットパターンを考える、ということになります。

この考えでいくと、今の動きはジグザグパターンが考えられやすくなります。

 

次にもう1つのエリオット波動の理論で黒④の水準を考えていきます。
1波目の頂点と3波目のの頂点を結んだラインでチャネルラインを引くと
そのチャネルラインの下限を抜けていった部分以上が4波目の目安になります。

そう考えると、水色チャネルラインが引けます。
その下限は緑チャネルライン下限を抜けた先にあります。

もしジグザグパターンであれば黒③以降の青文字(a)(b)でフィボナッチエクスパンションを引いた
100%(図では1)、もしくは161.8%未満までが候補になります。

特に候補になりそうなのは、過去に意識されていたピンク枠ゾーンと重なる部分です。
そうすると、101’17’6-101’31’0付近です。

そうなると黒①と④候補が重なることになりますが、
黒①〜の動きが最後の動き、赤Ⅰ〜の動きが最後の動きであることから
ダイアゴナルパターンになる可能性は十分にあってもよいと思われます。

もしそうでなければ緑チャネルの部分でフラットパターンとなると思われます。
ないという可能性はありませんが、あまり確度は高くないのではと考えています。

米国債10年利回り(金利)をエリオット波動で分析する

米国債10年利回り|4時間足

4時間足

#米金利 #US10Y #エリオット波動
下落はしたものの赤枠ゾーンはサポートが機能している段階である。
これを抜けてくるならば、カウントの修正になりダブルスリーの可能性がある。

下落が強まり1.1940を抜け他時点で1つの波動をつけたことになる。(故にカウントも修正が入る) https://t.co/Ooyo1xQpaw pic.twitter.com/cg4IM7RowJ

毎朝、米金利(10年債)のエリオット波動分析をしていますので簡単に書きますが
赤枠ゾーンでサポートされて上昇してくれば、10年債は下落が続くはずです。

そう考えると、黒文字((v))を形成し終えて、次の動きになるための1波目を作っている最中です。
その副次波を赤文字とし、今の動きは赤文字ⅳを形成中です。

もし赤文字ⅳが形成し終えていたとすれば、赤文字ⅴを作る動きに入っていると思われます。
その動きはさらに小さな副次波1-2を形成し終えたならば次の動きは大きな上昇となるはずで
赤文字ⅲの高値を超えてくることになり、これが最後の上昇につながる確度が高い動きです。
この動きを確認できたら1.3500%を目指すような動きになると考えられます。

米国債2年利回り、5年利回り、10年利回り、30年利回りを比較する

米国債2年、5年、10年、30年利回り

上から10年利回り、2年利回り、5年利回り、30年利回り

最後に米国債2年利回り、5年利回り、10年利回り、30年利回りを比較します。

金融政策に敏感な2年利回りは下げ止まっていますが、安値を更新してくる可能性があります。
その点をTwitterに今朝投稿しました。

#米金利 #US02Y #エリオット波動
2年債では黒③につながる副次波青④へ繋がる動き。赤チャネル下限まで下落してから反発基調に入り、青⑤へと向かうかに注目したい。 pic.twitter.com/ksgafn8WE3

この辺の見極めは難しく、そのままフラットパターンで上昇していく可能性もあります。
他の金利の動きと相関性を保つならば上昇してくる動きが出てくるのかもしれません。

まとめ

  • 米国債10年は下落していく動きが有力であり、10年利回り(金利)は上昇していく可能性がある
  • しかし米国債10年の下落幅には複数のパターンがあり、10年利回りも上昇幅にばらつきが出そう
  • 2年、5年、10年、30年利回りの相関性を保つかにも注目
  • 相関性を保つならば、ドルインデックスやドル円の動きの強さが増すことを考えたい

通常のインフレ率の割合に対する国債と利回りの動きとは違っていることは
目には見えていない、水面下で何かが起きている可能性があります。

一般投資家にはわからない、何か仕掛け的な仕組まれた動きとなる可能性もあるため
その動きを見抜けるかどうかが今後の重要な投資ポイントではないかと思います。

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